妖艶なる滝

松田です。久しぶりの投稿となってしまいました。

コロナはどこ吹く風、観光で賑わう秋の屋久島です。

先日仲間たちととある谷の核心部へ参拝してきました。

大ゴルジュに流れる高さ110m、三段の大滝

この滝に行くのは二回目でしたが、谷の深さに驚くばかり。

写真は多分未だかつて人類が降り立ったことのない二段目の滝壺を空撮したものです。

何百万年という時間をかけ磨かれた花崗岩の間を流れる一条の滝

決して水量は多くなく、迫力があるわけではないのだけど

妖刀のような怪しさと切れ味を持ち、吸い込まれそうでした。

一言で表現するなら『エロス』とでも言うのでしょうか?

人を寄せ付けないゴルジュ(切れ落ちた深い谷)は他の生物も寄せ付けず、

岩と水の世界は冷たく無機的な印象をうけます。

人間の身体の70%は水

僕たちの体の形や器官は有機物で形作られていますが、

それを動かすガソリンである血液や、細胞たちを潤しているオイルは水です。

水とは極めて親和性の高い関係があります。

だからこそ滝にエロスを感じ、清らかな水に癒しや喜びを感じるのでしょうか?

沢とエロスの相関

屋久島の奥深さを感じる遡行でした。

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