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こんにちは、象虫くん

ヒラヤマナガメゾウムシ(屋久島にて)

我が家に訪れる珍客が日に日に増えてきました。
その対応に追われる、笹川です。

体長は2センチメートルに満たないサイズ。
我が家の灯りに誘われたのか我が家のキッチンに現れた珍客がいた。

ヒラヤマナガメゾウムシだ。

「象虫」と書くと、なにやらとても大きな虫をイメージしてしまうが、口吻(口と鼻付近の箇所)が、象のように長くなっていることからゾウムシと呼ばれている。

我が家の壁をよじ登るヒラヤマナガメゾウムシ(屋久島にて)

全世界に約6万種の仲間がいるといわれていて、ゾウムシのグループは様々な生物の分類の中でも最大級の数を誇っている。それらの体長は数ミリメートルの個体から4センチメートルほどと小さい。よほど意識していないと、地面にいても気付かない大きさである。

このヒラヤマナガメゾウムシは、薄いピンク色の体に白い模様が入って、カラフルないでたちをしている。しかし、これは、羽化脱出まもない個体のみの特徴である。表面の模様は粉状で次第に落ちていき、古い個体は黒色をしている。

今晩の珍客は、まだ羽化直後だったようだ。

昨年(2019年)には、小島弘昭・東京農業大学農学部教授らの調査チームが、屋久島でゾウムシの新種を発見しており、屋久島の「象虫の世界」はまだまだ解明の途中にあると言える。

ちなみに、著書「バカの壁」でも有名な養老孟司先生もこの調査のメンバーに入られている。以前、講演会で、「私は、ゾウムシを見つけに屋久島に来る」とおっしゃるほどのゾウムシ好きなのである。

屋久島は、訪れる人の数だけ、魅力が眠っているのだ。


【参考情報】
種名:ヒラヤマナガメゾウムシ
科名:ゾウムシ科アナアキゾウムシ亜科アナアキゾウムシ族
体長:18ミリ
撮影:2020年6月23日 春牧集落自宅にて

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